かつてHDL-C(いわゆる善玉コレステロール)は動脈硬化を防いでくれるので、血液中のHDL-Cは高ければ高いほど良いと言われていました。しかし近年、それは違う、という事が徐々に分かってきました。

このほどデンマークで行われた10万人規模の調査では、死亡リスクが最も低くなるHDL-Cの値は男性が73 mg/dl (54〜77 mg/dl)、女性が93 mg/dl (69〜97 mg/dl)で、それ以上では高くなるほど死亡リスクが上昇するという結果でした。

従来からHDL-Cが少ないと死亡リスクが上昇する事が分かっていますので、死亡リスクはU字カーブを示すことになります。すなわち、HDL−Cは、多すぎても少なすぎても死亡率は上昇するという訳です。

何事もほどほどが宜しいようですね。

健康診断や人間ドックなどの血液検査でコレステロールが多いと言われた方も多いのではないでしょうか。コレステロールの中でも悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が多いと動脈硬化、ひいては心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾患を起こす危険が高くなりますので要注意です。悪玉コレステロールが高値となる原因には生活習慣や体質などが関係しますが、甲状腺疾患が原因となっている場合もあります。

甲状腺ホルモンの分泌が悪いとLDL(悪玉)コレステロールの代謝が悪くなり血液中に溜まってしまいます。その場合には甲状腺ホルモンを補充する事でコレステロールを減らす事ができますので、コレステロールが多いと言われた方は甲状腺のホルモンを検査しておく必要があります。

 逆に甲状腺ホルモンが過剰になると、血液中のコレステロールは低値になりますので、コレステロールが少ない方も甲状腺の検査が必要です。