妊娠・出産は甲状腺の働きを変化させます。特に、甲状腺に疾患を持っている方は妊娠前から特別な管理が必要になります。

  • 妊娠前

ごくわずかでも甲状腺ホルモンの不足があると妊娠しにくくなります。そのため、不妊の方は甲状腺機能を調べる必要があります。その結果、甲状腺ホルモンの不足がある場合には治療を開始しますが、その判断には専門的な知識が必要ですので当院にご相談ください。妊娠を予定しているバセドウ病の患者さんでは、治療法の変更が必要になる事がありますのでご相談ください。

  • 妊娠中

一部の妊婦さん(特につわりが強い妊婦さん)では、 妊娠10週頃に甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、動悸などの症状がでる事があります(妊娠時一過性甲状腺機能亢進症)。甲状腺自体に疾患がなければ自然に軽快しますので治療を必要としませんが、その判断には専門的な知識が必要ですので当院にご相談ください。

  • 出産後

出産の3〜4ヶ月後に甲状腺機能異常を起こすことがあります。これは自然に軽快することもありますが、治療が必要な場合もあります。その判断には専門的な知識が必要ですので当院にご相談ください。

最近になって風疹の患者さんが急激に増えています。妊婦が風疹にかかると胎児に障害を生じる事が良く知られています(先天性風疹症候群)。

そこで渋谷区では妊娠を希望する男女のパートナーの方々に無料で風疹抗体検査とワクチン接種をする制度を設けております。

対象者は渋谷区にお住いになっている、19〜49才の女性、および49才以下のパートナーをお持ちの男性となっています。

検査にあたっては、住所がわかる身分証明書(運転免許証やパスポート)を持参していただく必要があります。

なお、過去に抗体検査やワクチン接種を受けた事がある方は対象外です。

上記に該当しない場合でも、自費で検査を受けることは可能です(¥4000)。

ご不明の点はお電話でお問い合わせ下さい。

喉の痛み、発熱は風邪の時によくみられる症状ですが、「亜急性甲状腺炎」という甲状腺の病気でも良く似た症状がみられます。

『亜急性甲状腺炎とは?』

甲状腺に炎症が生じて、発熱や首の前面の痛みが見られる病気で、風邪に引き続いて発症することもあります。

風邪の時の喉の痛みは、物を飲み込む時に強く感じますが、本症では甲状腺の部分(首の前面)を外から触れると強い痛みを感じるのが特徴です。

風邪が数日で治るのに対して、この病気は2〜3カ月続きます(亜急性の名前はそこから来ています)ので、風邪の症状が長引いている時には甲状腺の炎症を考える必要があります。また、ホルモンの異常を伴う場合も多く、その場合には動悸、発汗、体重減少などの症状を伴います。

この病気は診察と血液検査、エコー検査で診断が可能で内服治療によって症状は速やかに改善されます(治療期間は2〜3ヶ月)。

気になる方はお気軽にご相談ください。

現在、日本人の約半数が高血圧と言われています。高血圧は放置すると、血管が硬くなり(動脈硬化)、ひいては脳や心臓に重大な障害(脳卒中や心筋梗塞)を生じる危険性が高くなります。そのため、非常に多くの方々が降圧剤による治療を受けていらっしゃいます。そのほとんどを占めるのは、明らかな原因が見当たらず遺伝的な体質によると考えられる高血圧(本態性高血圧)です。従って根本的な治療法はなく、血圧を下げるための降圧剤を長期間にわたって服用していただく必要があります。

一方、治す事の出来る高血圧もあります。その代表が原発性アルドステロン症です。「アルドステロン」は副腎という臓器から分泌されるホルモンで、身体に塩分(ナトリウム)を貯め込んで血圧を上昇させる作用があります。そのため、アルドステロンが過剰に分泌されると高血圧になってしまいます。

副腎に腫瘍ができて、その腫瘍がアルドステロンを過剰に分泌するものを「原発性アルドステロン症」と呼びます。この場合、その腫瘍を手術で取り除くことによって高血圧を治すことが可能です(注1)。高血圧患者さんの5%が原発性アルドステロン症(20人に1人)といわれていますので、かなり多くの患者さんが治せる高血圧である可能性があります。(ただし原発性アルドステロン症であっても腫瘍が見つからない場合には手術ができないこともあります)。

原発性アルドステロン症の可能性があるかどうかは採血検査によって判別できますので、お気軽にご相談下さい。

注1)すでに動脈硬化が進行している場合には、手術後も高血圧が残る事がありますが、それでも手術により血圧の改善が期待できます(降圧薬の減量など)。