女性の方では、健康診断や人間ドックなどで「甲状腺が大きい」、あるいは「腫れている」といわれることが少なくありません。これは、医学的に「甲状腺腫」と呼ばれる状態で、甲状腺腫には以下の2種類があります。
1)び漫性甲状腺腫・・・甲状腺の全体が大きくなっているもの
バセドウ病や橋本病などの可能性が高く、ホルモン異常を伴う場合には内服治療
が必要になります。
2)結節性甲状腺腫・・・甲状腺の一部がコブの様に大きくなるもの
甲状腺に腫瘍が出来ている可能性があります。悪性の疑いがあれば手術が考慮さ
れます。
診察と超音波検査によって1)、2)のいずれであるかを判定し、血液検査でホルモンの状態などを調べます。2)ではその他に甲状腺の細胞を採取する検査が必要になる場合もあります。
1)、2)のいずれであっても、実際には治療を必要としない場合も多いので
あまり心配せずに気軽に検査を受けていただく事をお勧めします。
費用(窓口負担)に関しては、採血、超音波検査全て行うと3割負担の患者さんで6〜7千円程度かかりますが、検査内容によってはそれ以下の場合もあります。
ご不明の点はお気軽にお問い合わせ下さい。
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その喉の痛み、風邪?それとも甲状腺炎?
喉の痛み、発熱は風邪の時によくみられる症状ですが、「亜急性甲状腺炎」という甲状腺の病気でも良く似た症状がみられます。 『亜急性甲状腺炎とは?』 甲状腺に炎症が生じて、発熱や首の前面の痛みが見られる病気で、風邪に引き続いて発症することもあります。 風邪の時の喉の痛みは、物を飲み込む時に強く感じますが、本症では甲状腺の部分(首の前面)を外から触れると強い痛みを感じるのが特徴です。 風邪が数日で治るのに対して、この病気は2〜3カ月続きます(亜急性の名前はそこから来ています)ので、風邪の症状が長引いている時には甲状腺の炎症を考える必要があります。また、ホルモンの異常を伴う場合も多く、その場合には動悸、発汗、体重減少などの症状を伴います。 この病気は診察と血液検査、エコー検査で診断が可能で内服治療によって症状は速やかに改善されます(治療期間は2〜3ヶ月)。 気になる方はお気軽にご相談ください。
無害な甲状腺癌とは?
近年、超音波検査が広く普及したことによって、今までは発見が難しかった小さな(1cm以下の)甲状腺癌がたくさん発見されるようになりました。そして癌治療の原則(早期発見・早期治療)に従って甲状腺癌の摘出手術もたくさん行われました。よし!、これで甲状腺癌で亡くなる患者さんは減るだろう、と思われたのですが、予想に反して甲状腺癌で亡くなる患者さんの数は思ったほどには減らなかったのです。なぜでしょう?
それは、このようにして発見された小さな甲状腺癌のほとんどは、大きくなったり、転移したりすることもなく、人の生命を脅かす事のない『無害な甲状腺癌』だったからです。ですからこのような癌をいくらたくさん手術しても、甲状腺癌の死亡率が劇的に低下することはなかった、というわけです。
現在、このような大きさが1cm以下の小さな甲状腺癌を『微小癌』と呼んでおり、そのほとんどが甲状腺癌の中でも最も悪性度の低い「乳頭癌」と呼ばれるタイプだということがわかっています。したがって微小癌が発見されてもすぐには手術せずに、経過観察することが多くなっており、腫瘍が大きくなった場合や、転移が懸念される場合にのみ手術をすれば充分だと考えられようになっています。
少し前までは、癌は早期発見・早期治療がすべてだ、と考えられていましたが、現在では悪性度が低い癌については経過観察で十分であると考えられるようになっています(前立腺癌でも治療なしで経過を見ることが多くなっています)。なので、甲状腺癌と診断されても小さなものについてはあまり心配する必要はありません。
詳しくは当院にご相談ください。
加齢による甲状腺機能の変化
甲状腺ホルモンは体内の新陳代謝を促進し、心身の活動を活発にしてくれますので、健康な生活を営むために必須のホルモンです。
しかし高齢者では、あまり代謝が活発になりすぎても負担が大きくなってしまいます。例えば、高齢者では、わずかな甲状腺ホルモンの過剰が不整脈や骨粗しょう症を引き起こすことが知られていますし、80歳以上の高齢者では甲状腺ホルモンが少なめな人の方が長生きであることも報告されています。
ですから、高齢者の甲状腺機能を若い人と同じ基準で判定して、若い人と同じになる様に治療してしまうとかえって有害になることもありますので注意が必要です。
詳しくは当院にお尋ねください。