妊娠・出産は甲状腺の働きを変化させます。特に、甲状腺に疾患を持っている方は妊娠前から特別な管理が必要になります。

  • 妊娠前

ごくわずかでも甲状腺ホルモンの不足があると妊娠しにくくなります。そのため、不妊の方は甲状腺機能を調べる必要があります。その結果、甲状腺ホルモンの不足がある場合には治療を開始しますが、その判断には専門的な知識が必要ですので当院にご相談ください。妊娠を予定しているバセドウ病の患者さんでは、治療法の変更が必要になる事がありますのでご相談ください。

  • 妊娠中

一部の妊婦さん(特につわりが強い妊婦さん)では、 妊娠10週頃に甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、動悸などの症状がでる事があります(妊娠時一過性甲状腺機能亢進症)。甲状腺自体に疾患がなければ自然に軽快しますので治療を必要としませんが、その判断には専門的な知識が必要ですので当院にご相談ください。

  • 出産後

出産の3〜4ヶ月後に甲状腺機能異常を起こすことがあります。これは自然に軽快することもありますが、治療が必要な場合もあります。その判断には専門的な知識が必要ですので当院にご相談ください。

健康診断や人間ドックなどの血液検査でコレステロールが多いと言われた方も多いのではないでしょうか。コレステロールの中でも悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が多いと動脈硬化、ひいては心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾患を起こす危険が高くなりますので要注意です。悪玉コレステロールが高値となる原因には生活習慣や体質などが関係しますが、甲状腺疾患が原因となっている場合もあります。

甲状腺ホルモンの分泌が悪いとLDL(悪玉)コレステロールの代謝が悪くなり血液中に溜まってしまいます。その場合には甲状腺ホルモンを補充する事でコレステロールを減らす事ができますので、コレステロールが多いと言われた方は甲状腺のホルモンを検査しておく必要があります。

 逆に甲状腺ホルモンが過剰になると、血液中のコレステロールは低値になりますので、コレステロールが少ない方も甲状腺の検査が必要です。

日本人のがんで最も多いのが胃がんで、その死亡率は肺がんに次いで2位となっており、毎年約5万人が命を落としています。

当院では、血液検査で胃がんのリスク判定のできるABC検診を行っています。つまり、ピロリ菌の感染の有無(抗体検査)と胃粘膜の萎縮度(ペプシノゲン濃度)によりA群からD群まで分類し、あなたは胃がんになりやすい人なのか、なりにくい人なのかが判定できます。胃カメラの検査が必要かどうかの、判断材料になります。

また、日本人の胃がんの98%はピロリ菌によって生じ、除菌によって胃がんのリスクを少なくする事も可能です。 是非、お受けになる事をお勧めいたします。

ただし検診は自費診療(4000円)となりますのでご了承下さい。また、胃の手術後、胃酸を抑える薬を内服中の方、腎不全の方など一部に検査のできない方もおられます。ご不明の点はお問い合わせ下さい。

肺炎は、日本人の死因の第3位となっています。
その主たる原因は肺炎球菌であり、肺炎球菌に対するワクチンの予防接種が推奨されております。

定期接種の方(65才、70才、75才、、、、)はお住まいの自治体から送付された接種票に必要事項をご記入のうえ、お持ちになって来院して下さい。

また、1度目の接種から5年以上経過されている方は、ワクチンの効果が低下してきますので追加接種をお勧めいたします。
ただし、2度目の接種の方は自治体からの助成金が出ないため全額自費(8000円)となりますので、予めご了承お願い申し上げます。